クロユリは、夏に開花する球根植物で、深い紫から黒に近い色の大輪の花を咲かせるのが特徴です。
花は上向きまたは斜め上向きに咲き、強い香りを放ちます。
日本の山地に自生する種類もあり、神秘的な雰囲気を持つ美しい花として親しまれています。
そんなクロユリですが、実は花言葉が怖いという噂がチラホラと出ているようです。
そこで、この記事では、クロユリの花言葉や由来などご紹介したいと思います。
クロユリの花言葉は本当に怖いのか、ぜひ確認してみてください。
【怖い?】クロユリ(黒百合)の花言葉と由来
『クロユリ』はユリ科バイモ属の植物で、和名は『クロユリ(黒百合)』、別名『エゾクロユリ(蝦夷黒百合)』とも呼ばれています。
原産地は日本の中部からカムチャッカ半島、北アメリカ北西部の高山帯の草地で、特徴的な黒紫色や暗紫褐色などの花を咲かせます。
花を咲かせる時期は、低地では春ですが高山では夏となっており、下向きに釣鐘型の花を咲かせます。
上記でお話ししたように、ユリによく似ていますがユリ属の植物ではなく、バイモ属の植物です。
黒っぽい花色と下向きの花姿から、不吉な花のように思われがちですが、存在感があり、独特な雰囲気を放つ魅力的な花でもあります。
非常に神秘的な花ですので、飾るだけで部屋の雰囲気を変えることもあるでしょう。
それでは、そんなクロユリの花言葉をご紹介していきましょう。
クロユリの花言葉
・恋
・呪い
などがあります。
クロユリの花言葉の由来
花言葉『恋』はアイヌ民族の言い伝えに由来しており、『呪い』はクロユリ伝説に由来すると言われています。
“クロユリ伝説”と“アイヌの言い伝え”については、下の項目でお話ししていきましょう。
【クロユリ伝説】クロユリ(黒百合)の特徴
上記の花言葉の由来でも触れましたが、クロユリには“クロユリ伝説”と“アイヌの言い伝え”があります。
クロユリ伝説
戦国武将の佐々成政には美しい側室がおり、その名を早百合(さゆり)いいました。
しかし早百合が密通しているという噂を聞き付け、成政は早百合を殺してしまうのです。
死に際に早百合は、「立山に黒百合の花が咲いたら、佐々家は滅亡する」という“呪いの言葉”を残したと言われています。
そのことから、花言葉『呪い』が付けられたと言われています。
アイヌ民族の言い伝え
アイヌでは、クロユリを好きな人への想いを込めてその人の近くに置き、相手がクロユリを手にすれば2人は結ばれると言われています。
恋心を込めることから、『恋』という花言葉が付けられたと言われています。
クロユリは植物の中でも珍しく、黒紫色や暗紫褐色など黒っぽい花を咲かせる品種です。
黒っぽく下向きの釣鐘型の花ですので、不吉な花と捉えられることもあるようです。
草丈は20cmで真っ直ぐに伸びた茎の先に花を付け、まるでユリのような佇まいの花姿ですが、実際には同じユリ科でもユリ属ではなく近縁種のバイモ属の植物です。
一見すると分かりにくいのですが、よく見ると濃い紫色に紫褐色の網目が入っていることが分かるでしょう。
寒い場所を好み、北海道に多く見られます。
ですから、上記でお話ししたクロユリに纏わる“アイヌの言い伝え”が存在するのです。
また、かつてはアイヌの人々が食用として用いていたとも言われています。
さらに花や葉は染料として使われ、アイヌの人々にとってクロユリは身近な植物だったことが分かっています。
そしてクロユリは特徴的な匂いがします。
これはハエを呼び寄せて受粉を手助けしてもらうためで、種を存続させるためだと言われています。
ただし、この匂いを好まず、クロユリを好きになれないという方もいるようですね。
クロユリ(黒百合)の種類
クロユリには、『エゾクロユリ(蝦夷黒百合)』と『ミヤマクロユリ(深山黒百合)』の2種類があります。
エゾクロユリ
エゾクロユリは、北海道以北の低地に分布しています。
草丈は50㎝ほどまで育ち、すらりとした背の高い茎の先に小さめの花を咲かせます。
アイヌの人々はエゾクロユリを“黒い”“葉”“持つ”の意味がある『アンラコル』と呼んでいたと言われています。
ミヤマクロユリ
ミヤマクロユリは、日本の本州や高山に分布しています。
草丈は10㎝~20㎝と小さめで、基本的には黒紫色の花を咲かせますが、稀に黄色の花を咲かせるものもあります。
黄色の花を咲かせた場合は『キバナクロユリ』」と呼ばれます。
クロユリ(黒百合)の英語名は?
クロユリは英名が『Kamchatka lily(カムチャッカリリィ)』『Kamchatka fritillary(カムチャッカフリティリティー)』で、学名は『Fritillaria camschatcensis』となります。
英語の花言葉は存在していないようです。
クロユリ(黒百合)の季節や開花時期
クロユリは低地では春に花を咲かせ、高山では夏に花を咲かせます。
開花時期は低地では4月~5月、高山では6月~8月頃です。
花屋やホームセンターでは5月~6月に出回り、5月が最盛期となっています。
花持ち期間は3日~5日程度です。
寒い場所を好み、暑さに弱いため、温度や湿度には注意が必要です。
土は水はけの良いものを準備し、生育中は肥料を十分に与えます。
鱗片が剥がれやすいため、植え替えを行うときには気を付けなければいけません。
クロユリの誕生花
クロユリが誕生花となっている月日は下記の通りとなっています。
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